2杯目:ブラック企業と珈琲
2杯目:ブラック企業と珈琲

2杯目:ブラック企業と珈琲

『アデン(イエメンの首都)のイスラム教師、シーク・ゲマレディンが、

1454年にアビシニア(エチオピア)に旅行した際、コーヒーの効能を詳しく知りました。

アデンに帰国後、健康を害したゲマレディンは、アビシニアでのコーヒーのことを思い出し、
効き目があるかもしれないと考えました。
そこで、現地からコーヒーを取り寄せ飲んでみたところ、病気が治ったばかりか、 眠気を追い払う効果があること
にも気づきました。彼は早速、托鉢修道僧にコーヒーを飲むことを勧めたのです…

アデンではこれ以前にもコーヒーの飲用は知られてはいたようですが、 ゲマレディンのこの宣伝活動が

コーヒー流行のきっかけになったのです。

これに驚いて彼は夜の儀式中に居眠りをする修道僧たちにも飲ませてみることにしました。

すると効果てきめん。

弟子たちは居眠りもせずに勤行に励むことができました。

フランスの国立図書館蔵のアラビア語文献には次のような記述があります。

「法律家や学生ばかりか、夜歩く旅人、芸術家など日中の暑さを避けて夜働く人々は、

もっぱらコーヒーを飲むようになった」ということです。』

https://www.ucc.co.jp/enjoy/encyclopedia/history/index.html

UCCグループコーポレートサイト 「コーヒーの歴史」より


ゲマレディンが弟子たちにコーヒーを飲ませていなければ、夜の儀式(労働)は続いていなかったかもしれない。
労働とコーヒー、切っても切れない関係である。

ブラック企業は日本型雇用が変容する過程で台頭してきた。
従来の日本型雇用においては、単身赴任、長時間労働、サービス残業にみられる企業の強大な指揮命令が
労働者に下される一方で、年功賃金や長期雇用、企業福祉が保障されていた。

しかし、ブラック企業では見返りとしての長期雇用保障や手厚い企業福祉がないにもかかわらず
指揮命令の強さや経営者、上層部の強大な権力が残っている。
残っているどころか、それらの圧力に関してはむしろ従来以上に強化・徹底されている場合も多い。

早朝から戦いに向かう企業戦士には『炭焼きコーヒー』。
炭焼き特有のスモーキーなフレーバー、豊かで芳しい苦みと甘さが睡魔を退治してくれるだろう。

2杯目:炭焼きコーヒー

使用資機材
豆  :小川珈琲「no.20 炭焼珈琲
機器 :HARIO 「V60 Glass Brewing Kit
カップ:辻拓眞 「色絵切継筒器 彩窓-saisou-

手順
1.必要な器具をそろえ、お湯を沸かす
 飲みごろの温度に抽出するために、ドリッパー、サーバーなどの抽出器具、カップやソーサー、スプーンなどは
 あらかじめ温めておく。
 お湯は汲みたての水道水などを沸かしておく。
 お湯が沸騰したら火をとめ、表面のボコボコした泡が鎮まったときが抽出に理想的な温度(95℃前後)。

2.ペーパーフィルターをセットする
 フィルターの底の接着部分を外側に折り、次に側面の接着部分を内側に折る。
 ドリッパーに軽く抑えつけるようにしてセットする。

3.豆を挽く
 細かさはグラニュー糖粒子より少し大きめの中細挽きがよい。
 
 コーヒーは粉状になると空気に触れる表面積が増え、酸化・劣化のスピードが速まる。
 コーヒー豆を挽いた状態での保管は、風味が落ちる原因となるため注意。
 おいしいコーヒーを鮮度の良い状態で楽しむには、「飲みたい時に飲みたい分だけ挽く」のが良い。
 ひとりで飲むなら10g、ふたりで楽しむなら20gのコーヒー豆を飲む直前に挽く。

4.フィルターにコーヒー粉を入れる
 全体にムラなくお湯を注ぐために、ドリッパーを軽く振り、粉の表面を平らに均しておく。

5.粉を蒸らす
 おいしいコーヒーを淹れるために必ずやっておきたいのが、「蒸らし」。
 フィルターに入れた粉に少量のお湯をそっと乗せるように注ぎ、粉全体に均一にお湯を含ませてから
 20秒ほどそのままにして蒸らす。
 注ぐお湯の量は20cc程度、95℃前後が適温。サーバーにポタポタとお湯が数滴落ちてくるのが目安。

6.抽出する
 コーヒー粉の中心に、小さな「の」の字を描くように、お湯を80cc→40cc→20ccと3回に分けて優しく注ぐ。
 水面が上から1/3程度減ったら次のお湯を注ぐ。
 ここでは一杯分を抽出するときに注ぐ湯量の目安を記載しているが、サーバーについている「一杯分」の
 目盛りを見ながら注いでも良い。

7.カップに注ぐ
 抽出したコーヒーは、温かいうちにあらかじめ温めておいたカップに注ぐ。

このろくでもない世界で人々を癒している至福の一杯。
それはブラック企業に勤める戦士たちが戦い続けるための一杯。

コーヒー豆 機器 社会

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